第20ステージ
ビル・ダブレ〜パリ(152.0Km)

追う者と追われる者。時に追われる者に状況は不利に働く。前半戦のランスはまさにそういう状況だった。しかし同時に、追う者は危険を冒しながら攻め続けなければならない者でもある。ランスは連覇を重ねるなかで、それを理解していた。苦しい前半をしのぎ、状況を見極めながらマイヨ・ジョーヌを守りきった後半。
厳しかった今ツールを経験したことで、彼は来年さらに強くなって私たちの前に勇姿を現すだろう。もちろんライバルたちにも同じことを期待したい。そしてまた来年、彼らの闘う姿に私たちは胸を打たれるのだ。

マイヨ・ベール争い、熾烈さを極めながら最終決着

苦難を乗り越えてきた選手たち
100周年を祝いながら、例年以上に様々なドラマを生み、観る者をエキサイトさせてくれた今年のツール・ド・フランスも遂に最終ステージ。パリに向かう選手たちは、お互いの健闘を称え握手し、肩を叩き合う姿が集団のあちらこちらでみられた。USPSチームは、USポスタルサービスの前身−USメイル時代のジャージを着用してのレース参戦。100周年を迎えたツールにちなんだ演出だ。
本格的にレース開始
ゆったりとしたペースで過ごした郊外のコースを走り終えた147選手たちは、パリ周回コースに設定された第1スプリントポイントを前に、リラックスさせていた体を再び緊張させ始める。
まだ決着のついていないマイヨ・ベール争いは、B・クック(FDJ)が先頭通過、R・マキュアン(LOT)が続いたことでポイント数が並び、ますます混沌としてきた。続く第2スプリントポイントでは、エフデジュの列車の最後尾から早めに飛び出したマキュアンがトップ通過、クックが続き、再び2ポイント差でマキュアンがリード。
マイヨ・ベールの行方
中盤に飛び出した8人の先頭集団も、今日ばかりは簡単に逃がしてもらえない。残り1周を切ると、いよいよ大集団のスピードは最高潮に達し、最後まで粘ったアスタルロサとM・ボーヘルト(RAB)も吸収されてしまった。
最終コーナーをクリアした大集団から抜け出したのは、やはりマイヨ・ベール争いの2人。先に駆けるクックをマキュアンが追う。しかし、かなり離れたところから強烈なスピードで2人をパスしたのはJ・ナゾン(DEL)だった。第3ステージにマイヨ・ジョーヌとなった彼は、再び最終ステージをフランス人選手の優勝で飾り、記念大会に花を添える。
その彼のすぐうしろに注目の2人。クックを追い上げたマキュアンだったが、ほんの数センチ及ばずクックが再び逆転。マイヨ・ベール争いに終止符を打った。
ステージ開始時には雨だったが、選手たちがパリに到着する頃には路面も乾くほどに。夏の眩しい陽射しのなか行われた表彰式では、4賞ジャージを身にまとったリーダーたちのマイヨをその表情のような爽やかな風が揺らしていた。
(右写真は5勝クラブの面々:ベルナール・イノー、エディ・メルクス、ランス・アームストロング、ミゲール・インデュライン)