5月27日(日)
トレント〜トッレ・チーメ・ディ・ラヴァレード(184km:山岳ステージ)
[ ルート詳細 ] [ コース高低差図 ]
約6時間におよび、選手たちの顔つきが変わってしまうほど過酷なステージを制したのは、昨年のジャパンカップで優勝した弱冠23歳のR・リッコ(SDV)だった。
D・ディルーカ(LIQ)はマリア・ローザを守り、昨日までの2位以下にタイム差を付けたが、この日5位となったE・マッツォレーニ(AST)が入れ替わりで総合2位に浮上、最終週の出来いかんではマリア・ローザが動く可能性も出てきた。
21キロ地点で飛び出した22名(この中には、ディスカバリーのV・ビレカも含まれていた)を追い、先手を打ったのはサウニエルデュバルだった。第10ステージで優勝しているL・ピエポリ(SDV)とリッコがメイン集団からアタック、逃げ集団に合流する。2選手はペースを急速に上げ、集団を完全に分解。追随できたのは、I・パッラ(COF)とJ・ペレスクアピオ(PAN)の2人だけだった。
メイン集団でも動きが出る。エースをマッツォレーニに切り替えたアスタナは、P・サボルデッリが捨て身の牽引。昨日区間優勝したS・ガルゼッリ(ASA)も遅れ、残るは総合上位陣のみとなってしまった。
さらに得意の下りで、サボルデッリはマッツォレーニをディルーカ集団の重力圏外へと逃すことに成功。しばらくサボルデッリのアシストを受けると、マッツォレーニは先頭集団を単独で追い始めた。
残されたメイン集団では、総合上位陣たちが牽制に入る。ディルーカ以外の誰も集団を引かないのだ。まさに四面楚歌。このペースでは、先行するリッコやマッツォレーニとのタイム差は広がるばかり。しかし一人で引き続ければ消耗し、どこかで仕掛けられれば反撃できないかもしれない...。
攻撃は最大の防御なり。
マリア・ローザは、意を決して腰を上げた。シモーニ、シュレク、クネゴを置き去り、これまで失ったタイム差を取り返しにトレチーメ・ディ・ラヴァレード峠を駆け上がっていった。
先頭集団のゴール前、最後の力を振り絞り、パッラがアタックするも、サウニエルデュバルの2人組に返り討ちに遭ってしまう。厳しいステージを手に入れた若者は、後ろで拳を振り上げるピエポリに後押しされ、ジロ有数の難ステージ攻略を初優勝とした。
ディルーカは、リッコに2分53秒遅れてゴールしたが、前日2位のシュレク以下の上位陣とのタイム差を広げた。しかし逆に、5位となったマッツォレーニが前日の9位からディルーカに1分55秒差に迫る2位にジャンプアップする結果となった。